【靴のかかと修理(ヒール補修)】手順の紹介<ブロックヒール編(一般的な靴)>
【靴のかかと修理(ヒール補修)】の作業工程を
画像と共に解説付きで紹介していきマス♪
【今回、かかと修理に使用した『くつ底補修材セット』はコチラです♪】
●くつ底補修材セット一式
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●くつ底補修材・バラ売り
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●くつ底補修材・バラ売り
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それでは、さっそく【靴のかかと修理】作業工程の流れと
注意ポイントを紹介&解説していきマス^^♪
<< 修理する「かかと」の種類&減り具合の確認 >>
<< 「かかと」修理の前準備メンテ >>
<< 「かかと」の擦り減った面を紙ヤスリで荒らす >>
こちらが、今回初めて使用する靴底補修キットの【サンスター・くつ底補修材セット】になります。
当初、「この手の補修材は臭いがキツイだろうな〜」と覚悟してましたが、実際のところ『ほぼ無臭』でとても使いやすかったです。 |
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靴底補修キットに入っている『150番の紙ヤスリ』で、靴・ブーツのヒール補修面を削っていきます。
この、ヤスリで補修面を荒らす事によって、ヒールの汚れを落とし、補修材の密着力をアップさせます。 |
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ヤスリがけが完了したら、かかと周りに付いている削りカスをキレイにタオルで拭きましょう。 | |
紙ヤスリでの削り作業の出来上がりは、だいたいこんな感じです。 |
<< 「かかと」に型取りテープを装着&補修材の充填 >>
靴底補修キットに入っている『型取りプレート』をブーツ(靴)に取り付けていきます。
最初は『型取りプレート』の両端にセロテープを付けて仮止めするように取り付けると簡単です。 |
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このように、『型取りプレート』の両端につけたセロテープだけで仮止めしたあと、付属の『取り付けテープ』か『セロテープ』でカカトを本格的に固定します。
このテープの固定が弱いと、補修材が漏れてしまったり、ヒールの形を整える事が出来なくなってしまいますので、ヒール半周分、しっかりと固定しましょう。 |
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いよいよ『補修材』を充填していきますが、とりあえず、最初はヒールの隙間を埋めるつもりで分量を見つつ、『補修材』をかかとの擦り減った部分に充填していきます。 | |
付属の『ヘラ』を使って、先ほど『盛り付けた補修材』を均一にならしていきます。
空気を入れないように気を付けながら、【一定のスピード】と【角度】を保って、『ヘラ』を水平に動かすのがコツです。 |
<< 「かかと」に充填した 補修材を熱湯で固める >>
補修キットの『収納パック』に熱湯を注ぎ入れます。『収納パック』は高温状態になりますので、あらかじめ、パックの下に断熱性のモノを敷いておく事をオススします。 | |
一般的な【紳士靴&婦人靴】であれば、キット付属の『木製クリップ』を使用して靴を固定しますが、今回は丈の長いブーツなので、画像にある【星マーク】同志を合わせる様な感じで『収納パック』の段差を利用してブーツを置いて固定します。(詳しくは動画参照) | |
紳士靴・ハイヒール・ブーツなど靴の種類はなんにせよ、【補修材を充填した部分だけ】がお湯に浸かるように固定するのが重要です♪
くれぐれも、ソールのゴム部分を超えて『積み革』の部分までお湯に浸からないように注意してくださいね。 |
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アツアツの熱湯に靴を浸けているので、『高級カーフ』、『コードバン』など水分に敏感な靴の場合は、立ち上げる【湯気】に気を付けてください。
気になる場合は、画像の様に靴のかかと周りに紙を巻くと良いですよ♪(それでも、心配ならその上にビニールも巻きましょう) |
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およそ10分熱湯に浸からせて、良い感じの硬さに固まりました♪
補修材を多く充填した場合、ちゃんと中の方まで固まったか指で押して確認しましょう。 |
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補修材がちゃんと固まっていた場合は、『型取りプレート』をゆっくりと外していきます。 | |
『取り付けテープ』で『型取りプレート』がガッチリ固定されていれば、多少のはみ出しはあっても、ほとんどキレイな形で成型されているかと思います。 |
<< はみ出した補修材の処理方法&その他のメンテ >>
補修材のはみ出した部分があれば、カッターやナイフで削り取っていきます。
画像は、カッターの切れ味をアップさせるために【革砥】でカッターの刃を研いでいるところです。 |
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カッターの切れ味をアップさせて、スパッとはみ出した補修材をカットします!
画像ではブーツを横に倒していますが、ブーツを立てて上から下にカットする方が上手にカット出来るかと思います。 |
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はみ出した補修材をカッターでカットして整えたアフター画像です。
【補修の仕上げレベル】を気にされない方は、事実上、靴のかかと修理の完了OKです(^^♪ |
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【補修の仕上げレベル】を気にする方は、『240番』・『400番』・『600番』と紙ヤスリを用意して(キット付属品ではありません)、
小さい番号の紙ヤスリから「かかと部分」の表面を整えていきます。(ヤスリの番号は小さいほど目が粗いです) |
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ヤスリがけの最後は、『600番の紙ヤスリ』で【45度の角度】にヒールの角を整えて完了です。 | |
ソール補修のついでに、EVAソールについたガンコな汚れを『消しゴム』でキレイにしておきます。
意外と汚れが落ちてビックリです(笑) |
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最後に『防水性&撥水性(汚れ付着防止)』にも長けている【ラナパー】という革用トリートメントで、
「レザー・ウェルト部分」、「ヒール部分」、「EVAソール」の部分に薄く伸ばして塗りつけます♪ |
<< かかと補修&修理が完成!!>>
はい。ジャジャーーーン^^♪
・・・という感じで、
無事に『かかと補修』が完成しましたっ^^♪
ページの最初にも書きましたが、【靴のかかと修理(ヒール補修)】を体験してみた感想として、
「自分は不器用ではない」と思う方は、ぜひ一度体験してみる事をオススメしますよ♪
【靴のかかと修理(ヒール補修)】にかかる時間に関しても、
左右の靴(1足)で20分〜30分くらいで完了するかと思いますので、
靴のお手入れをするがてら、もし「かかと」をチェックして減っていれば、
ついでに「かかと」の補修修理もやっちゃうのも、今度からは『アリ』だと思います。
【靴のかかと修理】は、簡単に出来る事は解りました。
のこる問題は、【修理した「かかと」が、どれくらいもつのか?】
・・・・ですよね。
・・・・という訳で、さっそく【修理した「かかと」がどれくらいで擦り減っていくか】を
検証してみましたので、ご興味のある方は、どうぞご覧ください!!
【かかと修理&補修】のその後・・・・
<< かかと修理後の経過&かかと減り具合の分析 >>
其の一 |
其の二 |
其の三 |
モチロン、靴の種類、体格、季節、路面状況などによって、個人差は出てきますが、
かかと補修材で修理した場合の耐摩耗性のデータとして、上記のような結果がでました。
リペアショップで新品のソールに張り替えてもらってから、
【およそ、16万歩(+雪道4万歩:今回はノーカウント)】くらい歩いて、
今回の「かかと」を修理する擦り減りレベルまで到達しました。
一方、『靴底補修キット』を使って、「かかと」を自分で修理した場合は、
【およそ、7万歩強】くらいで同じ擦り減った状態に近くなると仮定すると、
『通常ソール』は、『補修したソール』の強度に比べて、
およそ、【2.5倍以上の強度】があるといえそうです。
やはり、通常ソールの方が2倍以上強度が強く、
そんなに都合の良い話ばかりでもありませんでしたね(^^;笑)
※ ただ、これは【反りの硬いブーツ】での検証結果であって、
反りの柔らかいスニーカーや紳士靴であれば、
ソールの耐久性が、およそ50%位までアップするかと思います。
しかし、この結果からいうと、毎日5千〜1万歩以上歩いている方は、
すぐに「かかと」が減ってくるでしょうから、
自分が気付いた好きなタイミングで気軽に補修できるのは便利だろうし、
逆に、週1〜2回しか履かないような靴であっても、自分で「かかと」修理出来た方が、
しばらく修理する必要がないので、やっぱり便利だといえますよね。
今回使用した補修材【サンスター・くつ底補修材セット】の場合、
通常の「かかと」修理だけで使用するのであれば、
だいたい、6〜8足分くらい使用出来るので、しっかり使いこなすことが出来れば、
かなり経済的な補修材だと思いました。
「かかと」の擦り減り修理をご自分でやってみようと考えている方は、
これらのデータを参考にして、どうぞチャレンジしてみてください^^♪
【靴のかかと修理(ヒール補修)】手順の紹介<ブロックヒール編>関連ページ
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